自由党 小沢一郎党首
産経新聞インタビュー
「産経新聞」2002年6月1日発行分
 自由党の小沢一郎党首=写真=は三十一日、六月三日の党大会を前に産経新聞のインタビューに応じ、次期衆院選や今年十月に行われる衆院補選で民主、社民両党との統一候補を擁立し、政権交代を目指す必要性を訴えた。


◆政権取るため自由党がなくなっていい

――六月三日に党大会が行われるが、自由党の主張は国民に理解されていると考えるか

 「理解が遅々として進まないきらいはあるが、各政党をみても政策の結論が得られているのは自由党だけだという自負がある」

――昨年の小泉純一郎首相に対する国民の熱狂ぶりをどうみるか

 「タレントの人気と一緒だ。しかし、化けの皮がはがれ、大いなる幻想だったことが証明された。首相本人には改革をやろうという意思も能力もない」

――首相の有事法制など安全保障問題への認識をどう評価するか

 「基本が分かっていない。個人情報保護法案もそうだが、政府の有事法制関連法案は結果として役人の権限を増やすだけだ。国民の生命を守るため、普段から効果的に準備するという危機管理の基本が分かっていれば、米軍のための法律を作るという発想は出てこない」

――内閣支持率は急落したが、野党への支持がそれほど増えていない

 「『野党はバラバラ』というが、自民党の中だって同じだ。連立政権を作るときには日米同盟堅持くらいの外交・安保政策の共通認識を持てればいい。いずれにしても本当の構造改革は権力の交代がなければできない」

――民主党との「薩長同盟」で目指すものは

 「社民も含めた三党の統一候補を出せば自民党に勝てるということが参院新潟補選で証明された。十月に五つの補選があるが、私は自民党に勝つためなら民主党の候補者でも社民党の候補者でもいいと言っている。自分の党だけを考えていたら、政権は取れない。ずっと野党でいいというのでは政治家ではない。政権が取れるのなら自由党がなくなってもいい」

――首相は衆院解散に打って出るか

 「解散はできず、総辞職しかない。今、解散したら自民党は負ける。小泉政権が自壊すれば自民党は首のすげ替えを図るだろうが、そんなことをしても自民党体制の崩壊は食い止められない」

――小沢党首が自民党を離党してから十年近くになるが

 「細川連立政権をあと二、三年持たせることができたら政界のガラガラポンができたのだが、反省することしきりだ。連立を構成する人の意識改革ができていなかった」

――閉塞(へいそく)感が漂う中で、石原慎太郎東京都知事に国民の注目が集まっているが

 「私は他人の論評はしない。政治家は一定の政治思想を持ち、その理想を実現するために権力を使うのだから、大義のない権力闘争は意味がない。いずれにしても、日本人は非論理的で、感情論に流されやすい。昨年の小泉人気もその典型だ。もっと冷静で合理的な判断ができるようにならなければいけない」

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