民民主党との合流はならなかったが、政権交代に向けた今後の姿勢は
「基本的に野党が協力して年内にも予想される総選挙で自民党に勝てるよう従来通りやっていく事に変わりはない。今の小泉政権、自民党政治では駄目だと思っている人が自民党に投票している人の中にもかなりいる。しかし、一方で野党はどうなんだというと、民主党は何を目指すのかはっきりしない、自由党、社民党などに分立しているため安定感がない。岩手は別だが、全国的にみると安心感がないというのが国民がちゅうちょする理由だ」
「たんに民主プラス自由党の票数ということではない。われわれは大きく分ければ保守だから『自民党でなくてもこっちでもいいではないか』と思える受け皿をつくることが大切だ。一緒になることによって自民党に代わる政権政党として国民に安心感や期待感を持ってもらうためにもどうしても(合流が)必要だった。個人的に好き嫌いの話ではいけない。党内事情というレベルで考えるべきではなく、政権を取るのか取らないのかの一点に絞って(合流を)やり遂げなければいけないと言ったんだが、菅さん(菅直人民主党代表)は非常に消極的だった。ただ、協力関係には変わりない。できる限り選挙も協調体制をつくる」
菅代表は「合流はゼロになったわけではない」としているが
「選挙が近づけば近づくほど難しくなる。民主党内でも前回は追い風で当選した若い議員がいるが、徐々に厳しくなる。一緒になって戦う方がいいという意見が全体の七、八割になっている。できるだけ早い機会に民主党内のうねりが高まるならばそれに越したことはない」
目指す二大政党制の対立軸は
「今の自公と野党連合がそのまま二大政党制に移行するわけではないと思う。しかし政権交代が二大政党制へのステップになることは間違いない。対立軸は何かというと、日本の政治も自民党も内向きの政治ばかりやってきた。内向きでムラ社会、談合社会が日本的民主主義政治の本質。言わば閉鎖社会だ。われわれは今日的な要請としてもっと国際性を持ったオープンで外向きな自立社会をつくろうとしている」
「ある時は内向きな政治が必要な時もあるが、今のようにグローバリゼーションが進んだ状況では、もう少し体外的に開かれた日本をつくらないといけない。思想的、哲学的にはこの二つの政党があり、その時の状況に応じて交互に政権を担当していくのが理想とする二大政党による議会制民主主義だと考えている」
有権者の意識は
「国民の意識がもっと成熟しないといけない。日本は歴史的にみて非常に豊かで平和な国だ。それほど積極的に対外関係を考えなくてもやってこれたと思う。しかし、今の政治、経済活動はコンセンサス(合意形成)型社会では乗り切れなくなった。りそな銀行も多くの人がもはや破産状態なのを分かっているのに『そうではない』と国民の莫大なお金を使って生命維持装置をつけた。みんなで渡れば怖くない護送船団方式の社会だ。これでは日本はやっていけない。自分たちが生きていくために意識転換が必要だ」
自民党を離党して十年になる、「失われた十年」ともいわれるこの期間の総括は
「この十年自分自身の政治行動にまったく悔いはない。県民に選ばれて国政に携わっている者として私の行動は今なお正しいと信じている。何とかして私が元気なうちに日本を立て直すため、少なくとも道筋だけでもつけたいと思っている」「よく『失われた十年』といわれるが、決してそうではないと思う。典型的な例としては安保問題だ。自民党幹事長時代に、湾岸戦争が起きたが、あの時に国際社会に参加しろと言ったのは私一人だった。ところが今になってその時反対した人たちが、今は賛成に変わっている。国民の意識も変わっている。安保問題だけではなく、新しい時代の足音がひたひたと押し寄せてきているのが聞こえつつある。サラリーマンは終身雇用や年功序列の特権が崩れ始めているのを身近に感じている。自分の身の回りにいろいろなことが起きているからだと思う」
現在の日本の状況をどうみるか
「融解。解けてなくなる状態だ。経済はちょっと頑張れば何とか再建できるが、精神的荒廃やモラルの低下、日本人が最も美徳とした道義、道徳、他人への思いやり、助け合いの心が退廃してしまった。総理がそうだからどうしようもない。小泉総理が一番悪いのは『公約なんか守らなくても大したことない』との発言だ。総理としても人間としても不適格で資格がない。日本社会、日本人自身がまさに末期的状況に遭遇している。そういう危機感を持っている。」
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