緊急インタビュー「民・由合併」(上)小沢一郎自由党党首
共同通信社 2003年7月29日 配信
◎選挙に勝ち政権を取る
2頭立てでは戦にならない


――合併を決断した最大の理由は。

「選挙に勝ち、政権を取るためだ。自由党(の議員)は腹の中では反対が多いが、勝つには仕方がない」

――共同通信の世論調査で合併に「期待する」が25%、「期待しない」が45%だったが。

「(合併が)まだ形に表れていない段階では非常に高い数字。その期待に応えなければならない。やはり(政権交代の)受け皿になるという感じを持ったのではないか。総選挙では相当なうねりになると思う」

――政策面での障害は。

「何もない。(今言われているのは)僕に対するひぼう中傷にすぎない。戦後体制を変えようという気持ちや方向性は民主党と一緒だ。自分の考えを捨てるわけではないが、政権を取らないと実現できない。最大公約数的な妥協はしないといけない」

――総選挙で訴えることは。

「簡単なことだ。『やると言った以上、必ずやります。やれなかったら辞めます』と言えばいい。(公約には)一番肝心なものを挙げ『任期中に絶対にやる』と言うよう菅(直人)さんに話そうと思う」

――戦後体制の変革は小泉純一郎首相も唱えている。

「首相は口だけ。自民党である以上無理だ。彼は『自民党をぶっ壊す』と言ったから国民の拍手喝さいを受けたが、ちゃんとテーブルの下で守旧派と手を握っている」

――「一兵卒で」と言っているが。

「企業でも合併が失敗するのは、対等合併に固執するからだ。うまくいかせるには、僕が余計なポストに就かず、菅さんの下で一つにまとまってやるのがいい。二頭立て、三頭立てでは戦にならない」

――選挙で多数を取れば「菅首相」か。

「その通り。菅さんは説明がうまいし、国民へのアピール力では小泉首相に負けない」

――三百小選挙区すべてに候補を擁立するのか。

「(合併すれば)いい立候補者が絶対に出てくる。地元でそれなりの力、人望のある人が決断してくれる。郡部の選挙区で勝たないと駄目。東北はすべて勝てる。問題は中国、四国、九州。ここでいい候補者を立てれば五分の勝負ができる。そうなれば圧勝だ。(民主党との候補者調整は)パイが大きくなるからやりやすい。同じ政党になるといろいろな選択肢が出てくる。世間で言うほど難しくない」

――社民党に対しては。

「土井(たか子)党首は消極的らしいが、(考えが)変わる可能性があるから、呼び掛けた方がいい。あと、無所属の会と無所属議員だ。急作業だが、最大の転機だから政治生命をかけてやる」

――解体した新進党の教訓をどう生かすか。

「党内抗争をやめること。党首選で負けた方がワーワーやって、まとまりがつかなかった。それと創価学会、公明党という特殊な組織を抱えたから解体した」

――合併は政界再編のプロセスか。

「政権が変われば自民党はバラバラ、公明党はどこへ行くか分からない。そうなれば必然的に再編だ」
(了)
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