民主党の小沢一郎元代表代行は産経新聞社とインタビューし、2期目に入った岡田克也代表の党運営や将来的な政界再編、対米協力のあり方や憲法改正などについて見解を述べた。一問一答は次の通り。
政権取るなら政策明確化を
――民主党が政権を取るために、党はいかに変わるべきか
小沢 国民の目にはっきりわかるように、自民党と違った政党にならなくてはならない。違った政党になる最大のポイントは政治理念、政策だ。自民党を批判ばかりして、民主党としての政策を明確にしないのでは迫力が出てこない。難しい問題は結論を出さないで、玉虫色で先送りするのが日本的民主主義。自民党イコール官僚のやり方はその典型だ。順調にいっているときはすべていいが、状況が難しくなってくるとそれでは対処できない。それが日本の現実だ
――日常活動の大切さを常々力説しているが
小沢 日常活動には、地道に人間関係を作り上げていく自民党的選挙運動と、無党派層に対するアプローチがある。両方ともやることが大事だ。繰り返すが、民主党が天下を取るには、政策の明確化と日常活動の強化が不可欠だ
――日常活動が足りないか
小沢 足りないね。自民党は何もしないけれど、選挙運動だけはよくしている
――自由党との合併から一年経過したが、民主党は変わったか
小沢 変わりつつある。しかし、結論を出していない問題がいっぱいあるので、まだ変わったとはいえない
――仮に民主党が政権を取った場合、トップリーダーの資質をどう考えるか
小沢 政策を明確にしてそれを実行すればよい。参院選のマニフェストはまだいくつもあいまいな部分がある。そこを明確、具体的にして実行する。そういうやり方が本来の民主主義だ
――岡田克也代表に苦言を呈しているが
小沢 一つは政策論。例えば、岡田君が代表選挙の公約とした『日本復活ビジョン』は、十年後には日本はこうなっているだろう_といった第三者的な話だ。十年後にはこういう社会にしたい、そのために自分は今こうするということでなければ、政治家の政策論ではない。安全保障政策にしても、両論併記で『あとは皆さんで議論して結論を出してください』というのでは話にならない。だから僕は岡田君の推薦人にはならなかった」
――安全保障政策で主張に開きがあるが
小沢 岡田君は『憲法を改正して海外での武力行使を認める』と発言したが、それはすなわち、現行憲法下ではたとえ国連の活動であっても何もできないという憲法解釈だ。『それなら、君は今、国連や米国から海外派兵の要請がきたらどうするのか。もし断れなかったら、小泉首相と同じようにへりくつを付けて派兵をすることになる』と諭した
――岡田氏から答えはなかったのか
小沢 答えはなかった。僕は何も僕の意見に賛成しろと言っているわけではない。反対でも構わない。『君の主張が聞きたい』と話した。しかし、民主主義なのだから、岡田君が無投票で再選された以上、僕は協力する
――民主党が政権を取った場合、政界地図は変わるか
小沢 変わる。自民党は必ずつぶれる。民主党が二、三年政権を維持すれば自民党は空中分解する。古いものはつぶれていい。その中から日本の風土、コンセンサス社会の哲学を基本としたニュー自民党が生まれればよい。民主党は政権を取ったといっても、僕も含めて古い体質をひきずっているわけだから、本当の自由主義的な理念を基礎にする政党に育っていかなくてはいけない。それが最終的な二大政党だ
――党総合選対本部長への就任問題は
小沢 選対本部長は選挙の前に設ける応援団長だ。幹事長以外の者が選挙を取り仕切るというのは、政党の組織として不自然で異常なことだ。最終的に、岡田君は『今後よく考えてから、改めてお話ししたい』ということだったので、そのうち、また話があるのかなと思っている
(村上新太郎)
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